「女性は産む機械、装置」と発言した厚労相がいる様ですが、
柳沢厚労相は、代理出産禁止を見直したい・・とも発言している人だったので、
個人的には『あぁ、やっぱりそうなのか』という気持ちが強いです。


女性は「産む機械、装置」 北海道新聞
柳沢厚労相「代理出産禁止の見直しを検討」 産経新聞
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今回の発言は、少子化について話している時の発言なので、
直接代理出産には関係ないのかもしれませんが、
代理出産に賛成な人は、女性を子供を産む装置だと見ているんだな・・と感じました。
産む機械」を言い直した言葉も「産む役目の人」だとか。
役目ってなんだよ・・と言いたくなります。
女性の中でも、子供を産む役目の女性がいるとでも?!と。
女性は皆、役目で子供を産み育てる訳ではないし、
子供を授からない人だって、望んでそうなった訳ではないのに・・



よく女性は、妊娠や育児をしている間に母になると言いますが、
それは言い得て妙だと思う。
子供を産む前までの私だったなら、代理母に賛成だったかもしれない。
妊娠前は、ある意味自分自身の体を
それこそ子供を産めるしくみを持つ装置くらいにしか思ってなかった。
でも、今10ヵ月自分の胎内で一つの命を育て、産んで、今も育児をしている。
一つの命を自分の体で育てていること・・・
それを経験して、私は少しづつ母親になって、
子供を失う事を何よりも恐く思うようになった。
2人目・・となれば、初産の時とは違って、
子供が未だ卵の状態でも私は母親になるだろう。
10ヵ月育てた子供と産んだ瞬間にお別れになる代理出産
代理母になる側の気持ちと命をかける身体的負担を考えると、
今はとても賛成とは言えない。
日本で代理母は、今のところ無償ボランティアのみの方向らしいですが、
例え契約があって、金銭のやりとりがあったとしても、
頭では納得しきれない母親としての気持ちが、心に残る気がする。


なので問題の厚労相より、むしろ民主党代理出産には賛成で、
今回の「産む機械、装置」発言には、喰ってかかっているのが理解できない。
民主党が代理出産容認 読売新聞
代理母なんて、経産婦を10ヵ月子供を胎内で育て「産む装置」と
捉えている様な物だと思うので。



ネットを見ていると「そこまで躍起になって反論する程のことではない」と
感じている人もいるようですが、多分これが出産・育児に関係ない事だったなら、
(例えば、家事についてとか)ここまで反感は大きくなかった様な気がします。
社会的にみたら、女性が子供を産む役割を担っている存在だという事は分かるし、
それを言われても別にモヤモヤした気分にもなりませんが、
子供を機械的に産む・・ととれる発言には、どうしてもモヤモヤしてしまいます。


妊娠・出産を機械の様に契約書通りに割り切って行えたなら、どんなに楽だろう。
もし、機械的に産めたなら、子供が流産することに怯えたり、
子供に不幸な事があっても涙せずに済むのだから。
でも、私達は機械ではなく、時には割り切れない感情を持っていて、
役目だから子供を産もうと思う訳ではない。
愛する人との子供だから、産みたいと思い、育てたいと思うのです。