ジブリ版「ゲド戦記」の話題は昨日だけで終わろうと思っていましたが・・
今日、昨日のTV放送を見た人、TV放送で映画を思いだした人の感想を見て、
原作者のル・グウィン氏が、
ジブリ版について正式コメントを出していることを知りました。
ジブリ映画「ゲド戦記」に対する原作者のコメント全文(有志による翻訳文)
http://hiki.cre.jp/Earthsea/?GedoSenkiAuthorResponse
そして、そんなコメントを出すことになった経緯も。


それらを読んで、分かったことは、
まず、監督は、原作者の感想である、

It is not my book.
It is your film.
It is a good film.

という言葉を喜んで受け取れる、とても素直な人であること。
そして、「原作に書かれたままやっても面白くないと思った」。
ストーリーの元となった筈の原作3巻を「観念的で面白くない」ので、
4巻の要素を入れた。(かなり中途半端に・・)
「原作では世界のバランスが崩れているのは、
クモという魔法使いがあの世とこの世の境にある扉を開けたせいではないかと。
それを塞げば均衡は戻るという書き方。
でも、それはないだろうと感じたんです。」
等と、発言していること。
→milmil01さんの日記より 出典は「ゲドを読む」らしいです。
http://d.hatena.ne.jp/milmil01/20080711


取りあえず、思ったのは『勘弁してくれ・・』それだけです。
原作を愛せないのなら、何故監督を引き受けたのか。
あと、もう少しでも良いので読解力をつけて下さい。
でも、読解力がない人が作ったんだと思えば、
ジブリ版でゲドとテナーの間で、
男と女の役割分担が行われていることとか、
納得出来ることも沢山ありました。
でも、原作は扉が閉まって終わりじゃなかったよ。
3巻までしか出てなかった時ならいざ知らず。


あと、他の方の感想で、原作を読んでない人で、
ジブリ版が面白くないと思う人は、
生と死について、普段考えていない人」
「ストーリーに問題があるのは、原作を短く纏めようとしたから」
というのも見ましたが、原作を1度読んでみて欲しい。
本当に。

影との戦い―ゲド戦記 1

影との戦い―ゲド戦記 1

今は、ソフトカバー版も出ていますが、個人的には、
昔からのハードカバー版をおすすめ。
何故なら、表紙と裏表紙の裏にアースシーの地図が載っているから。
あの地図を見ると、初めて読んだ時、
『今、ゲドは何処を旅しているのか』
『物語に出てこない、地図のこの辺りは、どんな所なんだろう』
と、わくわくしながら色々想像したのを思い出します。
良い機会なので、私も読み返すことにしました。