若すぎる死を聞いた。
私は、幸せにも今まで、
余り人の死に出会わずに過ごせてこれたから、
突然のことに、信じられない気持ちの方が強かった。


人の死って、何て突然に訪れるんだろう。
明るい家族の中で、いつも照れくさそうに笑っていた彼女。
そのままの性格で、ついこの間、
元気にしていると聞いたばかりだったのに。
きっとこれからも、そのまま人生を歩んでいくのだと、
当たり前の様に思っていた。
その道が突然途切れるなんて、想像だにしなかった。


呆然とした気持ちを抱えつつ、それでも私達は、
毎日の生活を続けていかなくてはいけなくて、
それは何だか、酷く残酷なことの様に思えたりした。


いつも何処かで誰かが亡くなって、
そして誰かが生まれてくる・・・
そんな事は分かっていたつもりだったけれど、
それをまざまざと実感させられた。


人の命は儚い。
そして、とても尊い
いつもと変わらない笑顔で、手を伸ばしてくるさくらを
思わずぎゅっと抱きしめずにはいられなかった。